俺たちも主役だ! 全国高校野球選手権大会(8月7日開幕、甲子園)神奈川大会5回戦で、大会2連覇を狙う横浜が6-2で藤沢翔陵に逆転勝ちし、8強に進出した。6回に、今秋ドラフト候補で4番の増田珠外野手(3年)が右中間へ同点2ランを放つと、7回には5番の万波中正外野手(2年)が、規格外のパワーで右翼ポール際へダメ押しの3ランを放り込んだ。右打者の右方向への1発にスカウト陣もうなった。25日に横浜スタジアムで行われる準々決勝は相洋と戦う。

 名門が誇る増田、万波の「MM砲」がさく裂した。今秋ドラフト候補の増田が、劣勢だった空気を一変させた。0-2の6回。カウント2-1から外角低めの直球にバットを合わせた。振り抜いた打球はグングン伸びた。両翼95メートル、中堅120メートル。白球は広い球場の右中間に吸い込まれた。

 増田 つなぐことだけを考えた。直球を狙っていましたが、良い形で打てたので入ってほしかった。とにかく気持ちで負けないように打ちにいった。

 藤沢翔陵・西沢翔太投手(3年)に散発4安打に抑えられていたが、頼れる4番の高校通算29号で振り出しに戻した。7回に1点を勝ち越し。2死一、二塁の押せ押せムードで万波の出番がやってきた。2ボールから外角寄りの直球を振り抜いた。右翼方面へ高く舞い上がった打球はファウルかと思われた。しかし、切れることなくストンとポール際へ落ちた。