高校通算211本塁打トリオで、高校ジャパン史上最強のクリーンアップを形成する。20日、カナダ・サンダーベイで行われる第28回U18(18歳以下)W杯(9月1~11日)の日本代表20人が発表。107本塁打の早実・清宮幸太郎内野手(3年)、62本塁打の履正社・安田尚憲内野手(3年)、42本塁打の広陵・中村奨成捕手(3年)らが選出された。この3人が打線の中軸を担うとみられ、日本を代表する主砲を軸に韋駄天(いだてん)を加えた「ジャパン・ウェイ」で初優勝を目指す。

 高校ジャパン史上、最強のクリーンアップで初の世界一を目指す。この日、日本高野連から9月に開催される第28回U18(18歳以下)W杯の日本代表選手20人が発表。歴代史上最多の通算107本塁打の早実・清宮、62本塁打の履正社・安田、42本塁打の広陵・中村がメンバー入り。3人合わせ、通算211本塁打の夢のようなクリーンアップが誕生する可能性が浮上した。

 オコエ(現楽天)らと出場した1年夏の同大会でも主軸を務めた清宮が、中心になりそうだ。チームで唯一、国際大会での経験を持ち、誰もが認める世代最強のスラッガー。今夏は西東京大会の決勝で敗れたが、持ち前のキャプテンシーを評価され、主将候補にも挙がる。安田は6月に発表された第1次候補30人からは漏れたが、大阪大会で3本塁打。今秋ドラフト上位候補の打撃は清宮に匹敵し、逆転で滑り込んだ。

 一躍、ドラフト1位候補に浮上した中村への期待も高まる。夏の甲子園で3試合連続となる通算4本塁打をマーク。85年に清原和博(PL学園)が記録した大会通算最多の5本塁打に王手をかける。強肩、俊足で走攻守3拍子そろった世代屈指の捕手の呼び声高く、左の清宮、安田に対し、右の長距離砲として、中軸を任される可能性が高いとみられる。

 最強クリーンアップとともに、屈指の韋駄天も選出された。前橋育英・丸山は今大会個人最多タイの8盗塁。報徳学園・小園、大阪桐蔭・藤原ら「ミレニアム世代」の2人も、攻守でポテンシャルの高さを発揮する。拓大紅陵などで監督を務めた名将・小枝守監督(66)は「投手を中心として、守りと機動力を絡めた攻撃で勝機をつかんでいきたい。悲願の優勝を目指します」とコメントした。小技と足を絡めた王道野球に、パワーを融合させる。【久保賢吾】

 ◆清宮の前回U18W杯 1年生で1人だけ選出され、日本の全9試合のうちメキシコ戦を除く8試合に4番で出場。27打数6安打、2打点で本塁打はなかった。