【サンダーベイ(カナダ)8月30日(日本時間8月31日)=久保賢吾】今日1日のメキシコ戦で初戦を迎える第28回U18(18歳以下)W杯に出場する高校日本代表の早実・清宮幸太郎内野手(3年)が、柵越え連発の全開モードで好調を示した。この日の午前8時に、経由地のトロントから行方不明だったバットなどが到着。初日の練習で行えなかったフリー打撃を実施し「振りは悪くないです」と振り返った。

 カナダの地でも、飛距離は規格外だった。両翼90メートルと小さめの球場ながら、33スイングで21本の柵越え。中堅から右翼後方は駐車場が隣接され、右中間を襲った特大の1発がワンバウンドで車に当たった。被害はなかったが、チーム関係者から「駐車場には打つなよ」と声が飛んだ。

 4番として、フルスイングを期待された。走者を置いたシート打撃が行われ、広陵・中村には犠打のサインが出たが、清宮にはノーサインだった。小枝守監督(66)は「アウトを簡単に1つあげる作戦よりも、相手に圧をかける作戦の方がいいかな」と説明。清宮も「(犠打は早実でも)ないです。イヤですね」と冗談交じりに笑った。

 世界一に向け、胸を弾ませる知らせも届いた。大学日本代表が、ユニバーシアード競技大会で優勝。2年前のW杯でチームメートだった明大・森下暢仁投手(2年=大分商)からはLINEで「お前らも頑張れ」とエールを送られ、世界一奪取を約束した。カナダの地元紙では「日本のベーブ・ルース」と紹介され、特集記事も掲載。注目された中「KIYOMIYA」が打席に立つ。