夏の甲子園に11年連続で出場した聖光学院(福島)の瀬川航騎内野手(3年)が東洋大(東都大学)に合格したことが11日、分かった。

 競争の激しい聖光学院で1年秋から遊撃手の定位置をつかみ、自身は2度の甲子園を経験した。「もっと上のレベルでやりたかった。どれだけ自分の力が通用するか、試したかった」。神宮で研さんを積み、4年後のプロ入りを狙う。

 高校通算23本塁打を放ったシュアな打撃と、内外野どこでも守れる高い守備力が自慢だ。中でも公式戦での本塁打が目立ち、3年春の県大会を除く、5つの県大会で本塁打をマークした。「チャンスでの確実な1本が僕の売り」。今夏の甲子園、広陵(広島)との3回戦では初回に先制の左越えアーチを突き刺した。

 人間力を鍛える聖光学院では、技術とともに精神力も磨いた。“自分に起こることすべてが、自分の責任”という考え方をたたき込まれた。

 瀬川 仮に打てなくても、自分が悪い。自分の内面に向き合う、というのを教わった。この考え方はどこにいっても通用する。上の世界でも、聖光で学んだものを生かしていきたい。

 いとこで二遊間を組んだ小泉徹平二塁手(3年)は明大(東京6大学)に進学し、大学では日本一をかけて争う。瀬川は「東洋大は日本一を目指せるチーム。1年から即レギュラーぐらいの気持ちでやって、4年後はプロに入りたい」と意気込む。戦国東都の雄となり、夢の舞台に挑戦する。

 ◆瀬川航騎(せがわ・こうき)1999年(平11)10月28日、福島・いわき市生まれ。平三小4年からいわきリトルで野球を始め、平三中では硬式のいわきボーイズで全国大会に出場。聖光学院では1年秋からベンチ入りし、夏の甲子園2度出場。171センチ、70キロ。右投げ右打ち。家族は父、祖父母。