日大三は主将、3番日置の今大会1号となる先制本塁打を口火に2ケタ12安打、春は2011年以来の白星で2回戦に駒を進めた。

 2年連続20回目の春甲子園出場の日大三。「強打の三高」が長打で先制した。0-0の4回裏。先頭の日置が左翼席へ今大会1号本塁打を放ち、均衡を破った。

 昨秋の東京大会で6試合で60得点の日大三打線が3回まで1安打。守っては4回表に先発中村から井上に継投という重苦しい空気を主軸の1発が振り払う。4回1死後。連打で一、三塁とすると7番柳沢の犠飛で2点目を奪った。

 由利工は21世紀枠での春夏通じて初の甲子園。1回から4回まで4安打を放ち、毎回得点圏に走者を進めるが、あと1本が出ない。

 日大三は6回に追加点。先頭で二塁打の4番大塚が三進すると1死後、6番飯村が三遊間を破り3点目。続く7回には1死二塁で日置が中前適時打。8回にも9番斉藤の適時打で5-0とリードを広げた。

 粘りが身上の由利工。昨秋の東北大会2回戦では終盤の4点差逆転勝ちで8強入りしていた。だが日大三の2番手、最速147キロ井上を捕らえきれない。県勢3年ぶり春白星はならなかった。