準決勝第1試合、金足農(秋田)と日大三(西東京)の前に行われた「レジェンド始球式」で、PL学園で5季甲子園出場を果たし2度の優勝を経験した桑田真澄氏(50)が臨み、見事な外角高めの力強い直球を投げ込み、甲子園の高校野球ファンから大歓声を浴びた。

 桑田氏は「1週間前からワクワクしていた。ここで3年間、自分を育ててもらったことを感じ、感謝の気持ちで投げました。やはりここはスパイクを履いて投げないといけないと思った」と振り返った。くしくも34年前の夏準決勝で自らの逆転2ランで勝利した金足農を相手に始球式を行った。「ユニホームを見たときにあの苦しい試合を思い出した。あの試合で教訓として最後まで諦めないことを学んだ」。遠い記憶ながら、昨日のことのように話していた。

 金足農のエース吉田輝星投手(3年)について「自分も大阪大会5連投、甲子園4連投の経験はあるが、どこか痛いところがあれば休んでほしい」と助言し「高校野球でもどんどん改革することが必要で、球数制限をした方がいいと思っています」と持論を展開していた。