今春センバツ甲子園出場が有力な春日部共栄(埼玉)の本多利治監督(61)が昨年4月、野球部員への体罰をしたことが20日、明らかになった。

同校の加藤和己教頭によると、18年4月の練習試合で、見逃し三振をした当時2年生と3年生の選手計3人に平手打ちをしたり、蹴ったりしたという。また17年4~5月にかけ、寮生活についてのミーティング中に部員間で平手打ちが起きたことも明らかにした。学校側は埼玉県高野連には今月11日に報告し、すでに日本高野連にも報告されている。

同校は保護者からの申し出を受け、17年末に第三者委員会を設置。1年かけて調査し、昨年末に報告書が学校に提出されたという。22歳で同校監督に就任した本多監督は、昨年に定年を迎え現在は体育科の特任講師として勤務しているが、この問題を受けて自宅待機中。今後、校内での懲罰委員会も検討されている。野球部監督としては、2月1日に行われる日本学生野球協会審査室で処分等が検討される予定となっている。

同校は昨秋関東大会で準優勝し、今春センバツ甲子園出場が有力とされている。加藤教頭は「今回の準優勝は今の1、2年生が作った成果。指導者の不祥事で台無しにすることは避けたい」と推薦辞退は否定した。野球部は20日も午前中からノックなどの練習を行ったものの、本多監督の姿はなかった。センバツ出場校の選考委員会は今月25日に行われる。