米国野球殿堂は18日、今年の殿堂入り選手を発表し、「パッジ」の愛称で親しまれたイバン・ロドリゲス氏(45)が対象1年目で選ばれた。強肩強打の捕手として通算2844安打をマーク。捕手の1年目選出はレッズのジョニー・ベンチ氏以来2人目で「一番好きな捕手、ヒーローと肩を並べられて非常にうれしい」と喜んだ。全米野球記者協会に10年以上在籍する記者による投票で75%以上の得票が必要。76%を集めた。

 また86・2%を集めたジェフ・バグウェル氏(48)と、86%のティム・レインズ氏(57)も殿堂入り。通算449本塁打のバグウェル氏は、がに股の打撃フォームが代名詞だった。首位打者1度、盗塁王4度のレインズ氏は最終10年目での選出となった。

 薬物使用疑惑が残る歴代1位762本塁打のバリー・ボンズ氏(52)、354勝のロジャー・クレメンス氏(54)は、ともに初めて得票率が過半数に達したが5年目も条件を満たせず。歴代2位の通算601セーブを挙げたトレバー・ホフマン氏(49)は、74%とわずかに届かなかった。

 来年は元ヤンキース松井秀喜氏(42)や、楽天でもプレーしたアンドリュー・ジョーンズ氏(39)らが新たに候補となる。

 ◆イバン・ロドリゲス 1971年11月30日、プエルトリコ生まれ。91年レンジャーズでメジャーデビュー。強肩強打の捕手としてオールスター戦14回、ゴールドグラブ賞13回選出。99年ア・リーグMVP。通算2543試合で打率2割9分6厘、311本塁打、1332打点。右投げ右打ち。

 ◆ジェフ・バグウェル 1968年5月27日、米マサチューセッツ州生まれ。91年からアストロズ一筋の内野手。両足を広げるがに股打法で活躍。ストライキでシーズンが短縮された94年ナ・リーグMVP。通算2150試合で打率2割9分7厘、449本塁打、1529打点。右投げ右打ち。

 ◆ティム・レインズ 1959年9月16日、米フロリダ州生まれ。79年エクスポズ(現ナショナルズ)でメジャーデビュー。俊足の外野手として81年から4年連続盗塁王、86年に首位打者獲得。通算2502試合で打率2割9分4厘、170本塁打、980打点、808盗塁。右投げ両打ち。