04年にレッドソックスを86年ぶりの世界一に導いたかつてのエース、ペドロ・マルティネス氏(45)が、オリオールズ・マチャド内野手への危険球で4試合出場停止になったレ軍バーンズ投手を擁護した。米ESPN電子版が報じた。

 バーンズは23日のオリオールズ戦で、マチャドの頭の後ろへ投球して退場させられた。これは21日の同カードで、マチャドがレ軍ペドロイア二塁手をスライディングで負傷させたことへの報復とみられている。

 現在レ軍特別補佐を務めるマルティネス氏は球団行事が行われた28日、一連の出来事について聞かれると「もしオレがマウンドにいたら、オレのマチャドへの深い愛のように、思い切りえぐってやる。バーンズより、もう少し低めに投げるけどな。野球では当たり前のことだ」とバーンズの投球に理解を示した。

 その上で「(同じドミニカ共和国にルーツを持つ)マチャドのことを知っているから言うが、あのプレーは故意じゃない。そしてバーンズも頭に投げようとしたわけじゃない。いさかいが長びかないように願うよ」と話したという。

 マルティネス氏はレッドソックスやメッツで通算219勝100敗、防御率2・93の成績をマーク。3度のサイ・ヤング賞に輝いた。グイグイ内角を突く強気の投球が持ち味で、03年ア・リーグ優勝決定戦・第3戦では宿敵ヤンキースのガルシア外野手の背中に死球を当てた後、ヤ軍ベンチを指さし「次は頭だぞ」と威嚇。その後の乱闘騒ぎでは当時72歳のヤ軍ドン・ジマー・ベンチコーチの頭部をつかんで投げ飛ばしたことでも知られている。