楽天が現場主導で連敗を6で止めた。5-3で競り勝ち、大久保博元監督(48)は試合後「この展開。こういうことだよ」と喜びをかみしめた。同点の8回、打線がつながった。2死一、三塁。整った舞台を4番ペーニャが決めた。外角の直球を振り抜く。強く、そして高々と上がった打球は右中間を破った。1点を勝ち越し、助っ人は「みんながつないでくれた場面。積極的に狙った」と胸を張った。

 前日と打順を大きく入れ替えた。固定されたのは3番松井稼、7番藤田、8番嶋だけ。これは現場判断によるものだ。選手の状態を最も知るコーチや監督が話し合い、決めた。30日に田代1軍打撃コーチが退団。三木谷オーナーの過度な現場介入も取りざたされ、打順の決定権が球団主導から現場に戻った。4番に戻ったペーニャは「自分の仕事は分かっている。走者がいる場面で打ったり、本塁打も出てきた。チームに貢献していきたい」とモチベーションを上げた。

 日本人が出塁し、外国人が決める。大久保監督は「思い描いた展開だよ」と胸をなで下ろした。3位とのゲーム差は4。グラウンド上の戦いに集中するだけだ。【島根純】