開幕オーダーはこれだ!! DeNAアレックス・ラミレス監督(41)が8日、横浜市のクイーンズスクエア横浜で行われた壮行会に出席し、「現時点でのベストメンバー」を約1600人のファンの前で発表した。開幕広島戦で先発する山口俊投手(28)を筆頭に“開幕スタメン”を勝ち取った選手たちがステージ上に登場。2軍調整中の梶谷は開幕までの復帰が極めて厳しい状況で、新外国人のジェイミー・ロマック内野手(30=ダイヤモンドバックス)を右翼にコンバートし、三塁には白崎を抜てきする。

 12球団最速の開幕オーダー発表と言ってもよかった。中日とのオープン戦を終えたラミレス監督は、約1600人のファンが待ち受ける壮行会の会場でマイクを持った。「ここまでのチーム状態は非常にいい」と順調なチームの仕上がりに自信を見せた。その後「選ぶのは大変な作業だった。選手に平等性を与え、継続的に結果を出してくれた選手を選んだ」と、異例とも言える現時点でのベストメンバー発表に踏み切った。

 現役時代に打撃力で功績を残した指揮官らしく、守備位置ではなく打順からオーダーを組んだ。まずは1番には、この日にバックスクリーン左へ先頭打者弾を放った白崎を指名した。「直球の対応力。本塁打を打てるパワーヒッターを置きたい」。2番には「クリーンアップにつなげられる選手」と荒波が入る。3番はロペス、不動の4番は誰もが認める筒香、5番は当初からの公言通り新外国人のロマックを並べた。ロマックには「160三振してもいいから25~30本塁打を期待している」と明確な役割を課した。

 下位打線も攻撃的な姿勢は変わらない。6番に倉本、7番には「多くの考えを巡らせて決めた。得点圏での勝負強さがある」と5年目の飛雄馬を抜てき。8番にはドラフト4位戸柱恭孝捕手(25=NTT西日本)の名前を挙げた。就任直後から正捕手の必要性を重視し、最も激しい競争をさせてきた。開幕戦は山口との相性を考慮し高城がマスクをかぶることになるが「(正捕手の)競争は終わったものと考えている。開幕は高城だが戸柱を多くの試合で使うことになる」とまで明言した。

 データや対戦相手をにらんだ緻密な打線でもある。広島の開幕投手のジョンソンに対し「左投手には右打者を多めに並べたい」と話していた通り、右打者の白崎から始まる左右ジグザグ打線を基本に下位は右打者を多用。「バランスを重視したラインアップになっている」とも付け加えた。梶谷の離脱など不測の事態にも見舞われた中でもラミレス監督は重厚感ある打線を作り上げていく。開幕ダッシュに設定した「10試合で6勝」。門出の布陣が固まった。【為田聡史】