ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催される来春シーズンの開幕を遅らせることを要望している日本プロ野球選手会は13日、日本野球機構(NPB)と都内で事務折衝を行い、ソフトバンク内川、長谷川、ロッテ岡田、角中、西武炭谷、牧田、ヤクルト川端の4球団7人の現役選手が参加し、実情を訴えた。来年は3月31日に開幕する見通しだが、選手会は4月7日への変更を要望。WBC2大会出場の内川は「WBCもベストで臨みたい、シーズンもベストで入りたいというのが、選手としては本音」と言った。

 13年の前回大会は、米国で3月19日(日本時間20日)に決勝が行われ、プロ野球は同29日に開幕した。日本は準決勝で敗退したが、楽天田中(現ヤンキース)が開幕戦の先発を回避するなど、各選手の調整や成績に影響があった。正式な日程発表はまだだが、選手会側はWBC決勝は来年3月22日(日本時間23日)で、同24日に帰国と認識。決勝進出した場合は、帰国後1週間でシーズンが開幕する見通しだ。

 投手の調整、主力選手の疲労に加え、強く訴えたのは「控え選手の調整」だった。前回大会で控えとして9打数1安打だったロッテ角中は「疲れはさほどなかったけど、実戦の感覚はほぼゼロで開幕した」と言う。前回は帰国後2試合の調整で開幕を迎え、「5試合ぐらいあれば、かなり変わってくる」と訴えた。

 日本プロ野球選手会・森忠仁事務局長は、開幕問題でストライキを行う可能性は否定。角中は「ファンがファンがって言ってたんですけど、本当にファンがその日じゃないとだめって言っているのか。ファンを言い訳にしているというか、自分がファンなら、選手がベストな状況でやってほしい」と疑問を呈した。