オリックスが9日、神戸市内で「拡大編成会議」を開き、FA移籍した糸井の人的補償として阪神から届いたプロテクト28人の名簿からもれた選手について協議した。福良監督、田口2軍監督と現場のトップに、長村球団本部長、森川球団管理部長、森プロスカウト、久保球団管理部課長のフロント陣が出席。ウエスタン・リーグ戦などを通じて阪神を知る田口2軍監督の選手個々についての説明を聞き、再度調査する対象として投手、野手合わせて数人をピックアップした。

 プロテクトからもれた顔ぶれには、今季1軍で活躍した選手や1軍主力として実績を残してきた選手も含まれていた。福良監督は「判断の基準は、来年の1軍戦力になるかどうか。育成という意味で取っても(人的補償の)意味がない」と説明。チームの補強課題で左腕、右打ちの外野手などが挙がるが「戦力になることが最優先」と断言。長村球団本部長も「結果として補強ポイントにはまればいいが、1軍戦力になることが大事」と投打や左右、守備位置にはこだわらない考えだ。

 候補に絞った数人は故障の有無など体調面を調査し、結果次第で金銭補償のみに切り替える可能性も残した。15日に再度、集まり、糸井流出を埋める戦力を検討する。