ささやき戦術に負けへんで~! 阪神北條史也内野手(22)が11日、青森・八戸市の八戸学院大で行われた光星学院創立60周年記念イベント、「八戸学院出身プロ野球選手とふれあう会」に参加した。西武秋山、楽天塩見と市内の小学生約60人と野球教室で汗を流した後は、光星学院(現八戸学院光星)で同期だったロッテ田村龍弘捕手(22)にライバル心を燃やした。

 北條 自分より先に田村が活躍してタイトルを取った。早く追いつきたい。僕も、という気持ちがある。

 中学時代からチームメートだった田村は、今季ベストナインに選出された。交流戦での苦い記憶もよみがえる。「あいつが捕手をやってると集中できない。ずっと話しかけてくる」と苦笑いだ。学生時代からおしゃべり好きで知られた田村はある意味難敵。来季以降の対策については「考えてない」と明かさなかったが、結果で巻き返しを狙う。

 北條 (1年前に)監督が変わって、僕には1つのきっかけになった。(金本)監督が我慢して使ってくれた。感謝している。試合に出続ける中で緊張感というか、1つのプレーで野球の流れが変わるのが分かった。そこが2軍とは違う。

 来季は鳥谷と遊撃レギュラーを争う。今オフはウエートトレーニングを継続し、シーズン中の77キロから3キロ増量に成功。最終的には82キロまで体を大きくする予定だ。高校3年間汗を流した地で少年たちに呼びかけた。「八戸から遠いけど甲子園まで応援に来てください」。まずは定位置確保し、ささやき上手の田村を結果で黙らせる。その先にベストナインも見えてくる。

 ◆北條と田村 光星学院(現八戸学院光星)で2年時の11年春夏と、翌12年春夏甲子園出場。11年春は2回戦敗退もその後3季連続決勝進出し、3度とも準優勝。2年春は田村が3番または4番で、北條は7番。最終的に田村、北條の3、4番となった。甲子園初本塁打は田村が先だったが、北條は3年夏にバックスクリーンへ2発を含む1大会4本塁打。12年春夏の決勝はいずれも藤浪(現阪神)がエースの大阪桐蔭に屈した。だが、春は2人で藤浪に5安打を浴びせている。ともに大阪出身で小中高とチームメートとして競い合ってきた。北條は12年ドラフト2位で阪神、田村は同3位でロッテに入団した。