闘将も清宮に太鼓判だ。野球殿堂入りしたばかりの楽天星野仙一副会長(69)が18日、横浜市内で開かれた全日本大学野球連盟監督会で特別講演した。「五輪はアマの最高舞台であるべき」と持論を展開。高校通算78本塁打を放つ早実(西東京)清宮幸太郎内野手(2年)を「高校球界のスーパースター」と称賛し、20年東京五輪では世代の中心を担う存在と位置づけた。

 「清宮少年」について語る楽天星野副会長の口調が熱を帯びた。「ガキのころから知っている。何十年に1人の逸材だ」。清宮の父克幸氏(49=ラグビー・ヤマハ発動機監督)とは知り合い。小学生のころから知る清宮は20年東京五輪の時、21歳を迎える。世界を相手に軸となり、今後の日本球界を背負う選手になるかと問われると、「間違いないね」と即答した。

 早実は昨秋の東京大会を制し、明治神宮大会は準優勝。選抜出場をほぼ確実にしている。「(センバツには)清宮の息子がいるのか。高校野球のスーパースター。ああいうのが出てこないといけない。ただ、あんまりみんなが、わーわー騒ぐとつぶれるぞ」。ホームランバッターの成長を静かに見守ってきた“親心”ものぞかせた。

 大砲の進路についても持論を展開した。「大学へ行くだろう。僕はそう思っている」。しかし、こうも付け加えた。「もう1つの考え方もある。それは言えない。あのおやじなら、ちょっと違うことを考えてるかと」とニヤリ。詳細は明かさなかったが、第3の選択肢として、プロ入りしながらインターネットで受講する早大の通信教育過程「eスクール」を利用する可能性も浮上している。いずれにせよ、闘将もアマ球界のスターの動向に興味が尽きない。【和田美保】