キャンプに向けて沖縄入りするプロ野球関係者も例外ではなかった。阪神福留は午前11時20分の便で大阪空港を出発。ところが、滑走路閉鎖のため、那覇空港上空をぐるぐると旋回した後に航空機が宮崎空港に行き先を変更。ソフトバンク、巨人などのキャンプ地・宮崎に降り立つことになってしまった。宮崎発の那覇行きは午後の直行便がないため、宮崎から福岡に北上してから那覇入り。約3600キロの大移動だった。

 影響を受けたのは阪神の看板選手たちだった。1軍の沖縄・宜野座キャンプに参加する40選手のうち、若手を中心とした32選手が前日29日までに沖縄入り。この日は外国人を除く福留、能見、鳥谷、糸井の4選手が到着するはずだった。鳥谷は約37分の遅れで夕方の便で到着。集まった報道陣に苦笑いを浮かべた。

 球団は選手たちに不測の事態に備え、30日までの沖縄入りを呼びかけていた。キャンプ初日に選手が間に合わない…といった最悪の事態は免れることができた。福留にとっては思わぬ災難だったが、キャンプイン2日前のトラブルであったことが、不幸中の幸いだった。【桝井聡】