立大が明大に逆転サヨナラ勝利を挙げ、勝ち点4として首位に立った。延長12回、1点を勝ち越されたその裏、1死満塁と攻め立て4番笠松悠哉三塁手(4年=大阪桐蔭)が左中間を破って2点を挙げ、逆転勝ちした。これで全日程を終え勝ち点4、9勝4敗2分けとした。優勝争いは早慶戦を残す慶大との2校に絞られ、慶大が1敗すれば、立大の99年秋以来の優勝となる。慶大は早大に2連勝して逆転優勝となる。

 立大・笠松の言葉には実感がこもっていた。「やっと明治に勝てました」。延長12回裏、2ボールから捉えた打球がライナーとなって遊撃手の頭上を越え、2者を迎え入れた。「まっすぐが来ると割り切って打ちました。感触はよかったです」と振り返った。

 笠松の入学前、13年秋以来となる明大からの勝ち点だった。昨春は王手をかけながら3回戦に敗れ、優勝をさらわれた。秋は連敗。今春も初戦を落とし、2回戦に敗れれば優勝が消えるところまで追い込まれた。そこからの2連勝。笠松は「自分たちは絶対にあきらめない。なんとか食らいついた結果」と胸を張った。通算16打点はリーグトップだ。

 「つないであきらめず、やれることはすべてやりました。全員で戦って、ここまで来ました」。溝口智成監督(49)はこう話した。あとは慶大の結果待ち。笠松が「楽しみに待ちます」といえば、溝口監督も「運を天に任せて、ゆったりと待ちます」。ともに笑顔で引き揚げた。