首位返り咲きじゃ~! 広島が5連勝で貯金を10とし、5日以来、23日ぶりの首位に立った。延長10回に緒方孝市監督(48)が攻めのタクトを振り、代打西川龍馬内野手(22)が決勝の適時二塁打。苦しんでいた中継ぎ陣も5投手がゼロでつないだ。これで初優勝を飾った75年以来の巨人戦7連勝。貯金10のうち9が巨人戦とは気持ちがいい。

 4人が一気にベンチから出てきた。「終盤は常に攻める姿勢で」と語った緒方監督、助言を送る石井打撃コーチと、体を温めた選手が2人。迷いのないタクトだった。同点の延長10回。先頭会沢が右前打で出塁した直後。手袋をはめた俊足野間は代走で一塁へ。凡退に備えていた西川が下がり、ピンチバンターで石原が打席に向かった。

 たたみ掛けた。1球で石原が犠打。1番田中が遊飛に倒れ2死二塁となり、上本の打順で代打西川を送った。ベンチには捕手の磯村と野手は新井だけになったが「チャンスがあればどんどん仕掛けていかないと。仕掛けないと突破口にすらならないしね」と緒方監督。期待に応えるように、西川が左越えの適時二塁打で試合を決めた。