米国の市民権取得のため一時離脱中の中日ダヤン・ビシエド外野手(28)の再合流がずれ込む可能性がでてきた。21日、チームは3日ぶりに集合し、ナゴヤドームで全体練習を行ったが、ビシエドは不在。来日予定は明かされず、23日からの巨人戦(東京ドーム)も微妙になってきた。

 ビシエドは16日に米国に出発。同日からの西武戦3試合は欠場した。当初は交流戦明けの巨人戦から合流できる見通しだった。手続きの日程も決まっており、西山球団代表も「そんなに時間は掛からない」と話していた。そのために出場選手登録を外さずにいたが…。

 離脱となれば、もちろん痛手。4月は不振で打順降格したが、5月からは全試合に4番に座っていた。同月の月間MVPに輝き、チームを押し上げた。打率2割4分6厘、13本塁打、38打点の成績を残している。

 西武戦はゲレーロを代役4番に据えたが「4番はあまり好きじゃない」と苦笑いした通り、12打数無安打と沈黙した。加えて、5番に繰り上がっていた平田も右膝痛で離脱した。主軸クラスを2人欠く事態になる。土井打撃コーチは、ビシエド不在と仮定した質問に「野球はみんなでやるもの。みんなでやるしかない」と話した。

 森監督は「(2度と)帰ってこないよ。クビだよ」とケムに巻いた。東京ドームは開幕3連敗を喫した因縁の地。巨人にリベンジして、リーグ戦再開を幸先よく滑り出したいところ。吉報を祈るばかりだ。【柏原誠】