巨人のCS進出に危険信号がともった。象徴的な幕切れだった。1点を追う9回1死一、二塁。唯一マルチ安打を放っていた坂本勇が内角ツーシームに詰まらされる。三ゴロ。7月5日の広島戦以来となる今季チームワーストタイの1試合4併殺で結末を迎えた。高橋監督は1番から3番に戻した主将に「それまでいい当たりもあった。でも勝負どころで、そういう選手が頑張って何とかしてくれないと」と決定打を求めた。

 3位DeNAとは1・5ゲーム差に拡大。勝率で下回り、事実上2ゲーム差だ。今日24日の結果次第で2位も消滅するが、当面の目標、3位も危うい。危機的状況は球団史上初めて18敗を喫した広島戦が招いた。指揮官は「(苦戦して)だから当然、優勝を逃した。今どうこうではなく、今後の課題。切り替え? そうとしか言いようがない。何を言っても昨日今日の結果は変わらない」と締めた。

 ▼巨人は今季の広島戦を7勝18敗で終了。巨人が同一カードで18敗以上は、最下位に沈んだ75年の中日戦7勝18敗1分け、4位に終わった97年のヤクルト戦8勝19敗に次いで20年ぶり3度目。広島戦では60、64年の17敗を抜いてワーストとなり、同一カードで借金11は前記75年中日戦、97年ヤクルト戦に並ぶ球団ワースト記録。