第1回の神奈川学童野球指導者セミナーが21日、横浜市内で開催された。北海道などから500人が参加。上田誠慶応高前監督(60)が音頭を取り、山崎哲也横浜南共済病院スポーツ整形外科部長(56)元DeNAの三浦大輔投手(44=日刊スポーツ評論家)渡辺元智横浜高前監督(73)らが講演、現役の学童指導者を交えて討論会などを行った。

 「学童野球に見られるスポーツ障害」をテーマに講演した山崎氏は「選手、指導者と、トレーナー、我々のような医療サイドとのネットワークが前進した。それが重要。いろんな立場の人がユニオン(結束)したことが重要。継続しないといけない。上田監督の人脈エネルギーが、非常によかった」。こうした多方面の専門家が一堂に会した討論会は少なく、満足そうに振り返った。

 「故障からの復帰のためのリハビリプログラム」を紹介した、横浜スポーツ医科学センターの坂田淳理学療法士(36)は「医療サイドはけがを減らそうと頑張ってきたけど、指導者と一緒の場は少なかった。丈夫になってほしいけど、うまくなってほしいというのは同じですから」と話した。

 三浦氏は「ずっとうまかった訳じゃない。小中学校時代は下手だった。プロ野球選手でも、ずっとうまかった選手は1割もいないと思う」と、自らの体験談などを紹介した。その上で「けががないのに越したことはない。治療より、予防すれば減っていく。プロアマ関係なく、少年野球からプロまで指導者が勉強すれば、けが減っていく。僕も勉強になった。こういう場は必要だと思う」と今後の開催を望んでいた。