日本ハム近藤健介捕手(24)が米アリゾナキャンプ初日の1日(日本時間2日)、正捕手奪取へ始動した。守備練習では捕手に入りブルペンで投球も受け、全体練習後には特守も行った。1年前は二塁でノックを受けていた男は体調も万全となり、一時休止していた捕手道を本格再開。3年ぶりの開幕マスクを目指す。

 グラウンドに持ち込んだグラブはキャッチャーミットのみ。近藤が真新しい防具も装着して、守備練習に臨んだ。「新鮮な感じはありましたね」。投内連係や内野ノックを消化すると、続いてブルペンへ直行。投球練習を行う投手陣の球を受け、さらには中嶋バッテリー兼作戦コーチからマンツーマン指導も受けた。

 午後は打撃練習などを終えると、特守が組まれた。後輩捕手の石川亮とともにキャッチングを磨いた。米アリゾナには内野用と外野用のグラブも持ち込んだが、ロッカーから取り出すのはキャッチャーミットだけ。昨年12月に新調したがオフの自主トレ中に使い込んで、今では新品の輝きはなくなっている。「どうなるか、栗山監督次第」と話すが、捕手として勝負するための準備は進めてきた。

 特守後は個人練習で打ち込んだ。「打てないと試合には出られないので」と余念がない。栗山監督は「どこかで、いろんな判断はしないといけないけど」と、当面は打てる捕手としての可能性を探る。昨季は57試合出場で打率4割1分3厘。覇権奪回へ打線に欠かせないが守備位置が流動的。打てる捕手として定着できれば打線に厚みが増す。今後の動向に今季のチームの命運がかかっている。【木下大輔】