東京ドームのロッカールームに“コージー・コーナー”が復活した。巨人上原浩治投手(42=カブス)が19日、復帰後初めて1軍の全体練習に合流した。復帰登板となる今日20日の日本ハムとのオープン戦に向けて調整。バントシフト、けん制も確認し「今日からサインプレーとか参加させていただいて、1軍にやっと合流したかなと思いました」と実戦の準備を整えた。

 10年ぶりの復帰とあって、報道陣から東京ドームの印象を問われると「投げられるかどうかの確認を鹿取さん(GM)の前でやりました。キャッチボールは外でやらせてもらった」と実は入団直前にも足を踏み入れていたことを明かした。

 バックヤードでも10年前の光景もよみがえる。ロッカーはエース菅野の左隣が用意された。「左には誰もいないです。10年間使っていたのをそのままの場所を空けてくれた」と米移籍前と同じ角席に腰を下ろした。42歳のチーム最年長として復帰。百戦錬磨のベテランだけに若手からアドバイスを求められる場面は増える。「今はどこのチームに行っても最年長。端っこの方で静かにやらせてもらいます」と話すも、日がたてば次第にロッカーの席が“コージー(憩い)・コーナー(場所)”となっていくはずだ。

 開幕まで残り5試合と迫った中、大きなピースが1軍ブルペンに加わる。斎藤投手総合コーチは「(オープン戦で)3試合ぐらいはいけるかなと思っている」と23日と25日の楽天戦を経て開幕へと進むプランを描いた。上原は「ワクワク感というよりも、どうなるのかという不安の方が大きい」。大半の不安は今日の復帰マウンドで一掃される。【為田聡史】