阪神長坂拳弥捕手がプロ初スタメン出場を果たし、初安打を記録した。15日に今季初昇格を果たした。この日プロ初先発した才木との同期入団バッテリーで試合に臨んだ。

 3回1死での第1打席、外角の変化球をたたき、左中間を破る二塁打。ここまで無安打に抑え込まれていた怪物松坂からこの日のチーム初安打だ。「初ヒットはうれしいですし、松坂さんから打てたのは忘れられない、記念というか、思い出になりますね」。2軍では33試合に出場し、打率2割7分をマーク。大学の先輩でもある矢野燿大2軍監督の指導のもと、昨オフから打撃フォームを改善。1軍スタートのキャンプから打撃好調キープを続ける。

 守備でも存在感をみせた。5回1死一塁。松井雅がバントで打ち上げた後方への飛球をダイビングキャッチ。「ボールに食らいついていったというか、捕れると思ったので」。体を張って才木を鼓舞した。

 この日の敗戦には捕手として悔しさをにじませた。初回に才木が打ち込まれ、いきなり3点を奪われた。2回には才木の2度に渡る暴投を止めることができなかった。「まずは投手をしっかりリードして、しっかり守らないといけない。それができなかったのは悔しいです」。2年目の24歳が経験を積み重ね、正捕手を目指す。