中日松坂大輔投手(37)が6回3安打1失点で、今季2勝目を手にした。この連勝で阪神と入れ替わり4位に浮上したが、森監督は勝利とは別の“松坂効果”を期待した。「まだ1イニングいけます、と松坂は言ったけど、今日はやめとけと言った。小笠原にはそれがない、そんなヤツは使えないから、ファームでのゆっくり調教させてあげます」と、試合後には松坂の話より、ファーム落ち中の小笠原慎之介投手(20)の話に終始した。

 今年の開幕投手だった小笠原は、8試合で1勝4敗。前回18日の阪神戦(ナゴヤドーム)では、5回無失点の好投を見せながら、6回に崩れ2点を失って降板。翌日、出場選手登録を抹消したエース候補生を指揮官は酷評した。

 この日、松坂は打席でも2安打をマーク。プロ初となるマルチ安打を達成した。ナゴヤドームの試合前練習が終わると、松坂はバットを持って室内打撃練習場へ向かう。「松坂をどう若手たちが見るか期待している」。復活の2勝目以上に、レジェンドの姿勢が投手陣に波及することを指揮官は期待していた。