巨人が珍しいプレーで黒星を喫した。

 8点を追う9回1死満塁。6番長野が放った打球は高々と左翼へ上がった。阪神の左翼手中谷が打球を1度はグラブへ収めたが、握り替える動作の中でこぼした。タッチアップ姿勢に入っていた三塁走者岡本は本塁へスタート。二塁走者マギー、一塁走者亀井は左翼手が完全捕球したと判断し、塁上に残った。

 左翼手中谷はこぼしたボールを三塁へ送球。三塁手はベースを踏み、二塁へ送球。二塁手もベースを踏んだ。

 三塁塁審は完全捕球を認めず、ノーキャッチの判定を下した。結果的に一、二塁走者がフォースアウトとなり「レフトゴロ併殺」が完成。三塁走者の生還は認められず、そのまま試合は終了した。

 高橋監督は審判に説明を求めたが、リクエスト対象外のプレーのため、検証は行われなかった。

 高橋監督は試合後「結果がそうでしょう。言いたいことはあるけど、ここで言っても行き違いがあるとね、嫌なので」と話した。三塁コーチを務めていた大西外野守備走塁コーチは「捕球後に(ボールを)握る時に落としたように見えたから走者は責められない。ずっと審判ばかりを見ているわけにもいかない」と選手を擁護した。