巨人脇谷亮太内野手(36)が19日、東京ドーム内で引退会見を開いた。涙はなく、すがすがしい表情で言葉を述べた。

「私、脇谷亮太は今シーズンをもって現役を引退することを決めたことを、報告いたします。13年間という、長いというか短かったというか、その期間、本当にたくさんの事があり、一言ではなかなかいい表せないです。僕が野球するに当たって、監督、コーチ、先輩、後輩がいて、野球が出来たと思います。苦しい思いの方が印象深く残っていて、本当に苦しく、ケガばかりで、大変だったですけども、周りの方に支えてもらって、本当にいい野球人生だったと思います。ジャイアンツで原監督、高橋監督、ライオンズで伊原監督、田辺監督、たくさんの激励の言葉をいただいて、自分がなかなかチームに貢献できなかったですが、本当に感謝しています。そして、なによりも家族には支えてもらって、いい野球人生を送れたなと思います。13年間本当にありがとうございました」。

プロ13年目の今季は1軍昇格がなく、2軍調整が続いていた。前日18日に2軍がイースタン・リーグ4連覇を達成。10月6日に行われるファーム選手権への出場を最後の舞台にしたいとし、「最後に両親たちを呼んで、ユニホーム姿を見せられたらと思っているので、気合入れて後輩たちと汗をかきたいと思います」と話した。

06年にNTT西日本から大学・社会人ドラフト5巡目で巨人に入団。13年オフに片岡現2軍内野守備走塁コーチの人的補償で西武へ移籍し、15年に巨人にFA移籍で復帰した。球界史上唯一、人的補償からの「FA復帰」だった。