優勝マジック「1」で試合に臨んだ広島は、守備のミスが響いてDeNAに逆転負けした。対象チームのヤクルトが中日に勝ったため、球団初のリーグ3連覇は今日25日以降に持ち越しとなった。緒方監督は「今日を楽しみに、たくさんのファンが来てくれていたのに申し訳ない」と謝罪した。

不安材料だった三塁西川の守りから、試合をひっくり返された。

2点リードした3回無死一塁では大和の三塁線のゴロを捕球も、よろけた体勢のまま二塁に弱々しい送球でセーフ(記録は内野安打)。リズムを崩したジョンソンが宮崎に適時打、ソトに逆転3ランを浴びた。西川は6回も先頭ロペスの平凡なゴロを一塁へ悪送球。この失策から犠飛で手痛い追加点を奪われた。

西川の失策数はリーグ最多17で、うち悪送球が9もある。送球難に改善がみられず、首脳陣は右手中指骨折から19日に2軍戦復帰した安部の緊急昇格を決めた。今日25日に西川に代わってスタメン起用される。

敗戦後に広島ナインはベンチ裏でヤクルトの結果を待った。球場ビジョンでもナゴヤドームの試合が映され、ファンが雨の中で1時間近く観戦。胴上げはならず、マツダスタジアム歴代最多3万2950人が集まったスタンドから深いため息が漏れた。【大池和幸】