阪神の監督就任要請を受けていた矢野燿大2軍監督(49)が15日、監督就任を受諾した。午後から西宮市内の球団事務所で揚塩球団社長と会談。正式に受諾の意向を伝えた。11日に金本知憲監督が辞任を表明してから4日後に「阪神矢野監督」が誕生した。

矢野監督は「いろいろ考える時間をいただきましたけど、タイガースの監督をやらせてもらうことになりました」とあいさつした。

金本監督が辞任を表明したのが11日。球団は早くから矢野2軍監督に候補を一本化して動きだした。13日には揚塩球団社長が宮崎に出向き、同市内のホテルで監督就任を要請した。矢野監督は翌14日に帰阪。球団事務所で2度目の要請を受け「話をさせてもらったよ。最終決定はちょっと、明日まで待っていただくということで」と保留。15日に結論を出すことを明かしていた。

矢野監督は15年オフに作戦兼バッテリーコーチに就任。今季から2軍監督になり、「超積極的」をスローガンにウエスタン・リーグでリーグ最多記録を更新する盗塁数を記録。ファームを日本一に導いた。若手からベテランまで虎の現状を誰よりも把握しており、誰もが後任候補の適任者と認める存在だ。

◆矢野燿大(やの・あきひろ)1968年(昭43)12月6日生まれ。大阪府出身。桜宮から東北福祉大を経て90年ドラフト2位で中日入団。97年オフに阪神移籍。捕手として03、05、06年ベストナイン。03、05年ゴールデングラブ賞獲得。08年北京五輪出場。10年に引退。プロ20年で通算1669試合、打率2割7分4厘、112本塁打、570打点。右投げ右打ち。