ソフトバンクが7日、国内フリーエージェント(FA)権行使を表明した西武浅村栄斗内野手(27)、オリックス西勇輝投手(27)のダブル獲得を目指すことを宣言した。ソフトバンクがFA補強に動くのは13年の中田(中日)、鶴岡(日本ハム)以来5年ぶり。2年連続日本一にはなったがリーグ優勝を逃した今オフ、本気の補強で巻き返しを図る。

リーグV奪回、そして3年連続日本一へ、ソフトバンクが本気の補強へ動く。この日FA権行使を表明した2人の選手に強い関心を示した。三笠杉彦球団統括本部本部長は、西武浅村については「日本の内野の右バッターとしてはトップレベルの選手。いい話をさせてもらいたいと思うし、彼の話を聞いてみたい」。オリックス西についても「西くんも興味があります。うちは特にいいピッチングをされている印象もありますし、まだ年齢も若い。ローテの中心になってくれる投手。ぜひ話をさせてもらいたい」と獲得に動く意思を明らかにした。

ソフトバンクは13年に中田(中日)、鶴岡(日本ハム)を獲得して以来、4年間はFA選手の補強はなかった。今季は2年連続の日本一こそ達成したが、リーグ戦では西武に6・5ゲーム差を付けられ優勝を逃している。二塁はシーズン後半に牧原が台頭したが、終盤に故障。ポストシーズンは明石と川島の併用で戦った。また、一塁内川も8月以降は離脱、三塁松田宣はCSファイナル途中以降は、先発を外れることもあった。先発陣も千賀、東浜がシーズン途中で故障離脱するなど規定投球回に届いた投手が1人もいなかった。両選手は補強ポイントに合致しており、豊富な資金力で浅村は4年20億円クラスの大型契約、西も4年以上の長期大型契約を用意し、他球団に負けない条件で交渉に臨むものとみられる。

同本部長は「日本一になったので、現有戦力でもよくやってくれたけど、フロントの仕事としては、それをさらに、よりいい選手のたくさんいるいいチームを監督にお渡しするのが責務だと思っている」。また、この日同じくFA宣言を表明した広島丸についても動向を注視していく模様。戦力をより盤石なものにし、常勝球団の地位を固めていく。【山本大地】