大先輩のひと言に背中を押された。巨人田口麗斗投手(23)が19日、川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを行った。16日に昨年12月から練習していたハワイから帰国。寒暖差約15度にも負けず、今年2度目、国内では初のブルペン投球を披露した。立った捕手へ変化球を交えて42球。「この時期にしては、しっかり投げられています」と手応えを口にした。

昨年12月、原監督の「野球殿堂入りを祝う会」に出席した際、4年ぶりに捕手へ復帰する阿部に「キャンプの時にブルペンで僕の球を受けてください」と懇願した。すると「いきなりワインドアップで投げたら俺は帰るからな」とくぎを刺された。課題はセットポジション時の球威、制球力向上。「課題を言っていただけたので、集中的に取り組めるようになった」。この日の遠投、ブルペン投球時もセットポジションでの投球が半分以上を占めた。

3年連続2桁勝利を目指した昨季は10戦勝ちなしの7連敗でシーズンを終え、2勝止まり。2軍降格も経験した。再起に向け、2月3日のチーム初実戦へも「いつでも行ける準備はしているつもりです」と意欲十分。「復活というのは違う。まだまだ実力が足りないだけ。必死に目の前のことに集中したい」と足元を見つめた。