阪神藤浪晋太郎投手(25)が約1カ月ぶりの先発マウンドで、自己ワーストの9四球と大乱調だった。

ハンファ打線は2番打者をのぞけば、8人の右打者が並んだ。初回、先頭にいきなりスライダーが外れて1つ目の四球。この回、3番にも四球を与えて2死一、三塁となったが後続を断って無失点スタート。

しかし、制球は安定しない。2回も先頭にスライダーが外れて四球で出塁を許した。続く7番打者の初球、直球が大きく抜けて頭部付近を通過する暴投。続く2球目はスライダーが大きく引っかかり、連続暴投で無死三塁となった。その後は連続空振り三振、連続四球で2死満塁となったが、2番打者を155キロで空振り三振に抑えた。

3回も初安打と2四球で2死満塁としたが、8番打者を156キロ直球で遊ゴロ。4回も2四球と安打で2死満塁となったが5番打者を左飛に打ち取り、得点は許さなかった。4回を投げて102球。2安打無失点も9四球を与えた。当初は5回を投げる予定だったが、1イニング早い4回で降板した。過去の公式戦では15年9月3日広島戦で7回9四球、17年4月4日ヤクルト戦で5回9四死球を記録している。

今回のフェニックス・リーグ初先発だった。同リーグで2軍首脳陣は「いい感覚を取り戻すために」と短いイニングの起用方針を決定。ここまで6試合にリリーフ登板していた。計7回で無失点、四球も3つと課題の制球力も安定感を見せていた。ハンファ戦が同リーグ最終登板の予定。

今季の1軍登板は8月1日中日戦(5回途中4安打1失点8四死球で勝ち負け付かず)のみ。入団7年目で初の1軍未勝利に終わり、シーズン終了後から中継ぎ特訓に取り組んできた。その成果を披露するはずの最終戦で、再び制球面の不安を露呈してしまった。