成り上がり守護神の誕生なるか。日本ハムの育成3位長谷川凌汰投手(24=BCリーグ・新潟)が、DeNA戦の9回に登板。先頭を出塁させたが、後続を落ち着いて片付けた。

「ストライクゾーンに強い球を投げることだけを意識しています」。オープン戦を5試合連続無失点で締めくくった最速153キロ右腕。直近3試合は9回に登板していることに、大きな意味がある。

クローザーの本命候補は石川直だが、上半身のコンディション不良で2軍調整中。強い真っすぐに空振りを取れるフォークを操る長谷川は、石川直と同タイプで存在感を増している。開幕延期も「自分にとっては本当にチャンス」と必死にアピールを続けている。栗山監督も「もっと高いレベルになれば抑えもできる」と評価。今後も1軍同行を続ける育成右腕が、球団初の支配下昇格へ前進した。

◆日本ハム救援陣の現状 キャンプを2軍で過ごした宮西は、1軍昇格後のオープン戦は3試合で防御率0・00と安定。実績のある秋吉も、3試合3イニングで1失点と順調に調整を重ねている。ほかに右投手では玉井、井口、西村のほか、新人の鈴木健も1軍入りが濃厚。起用法が流動的な金子、2年目・吉田輝の名前も挙がる。左腕ではオープン戦4試合でまだ失点のない公文、この日も登板した堀、ショートスターターも担う加藤がいる。

◆育成選手 支配下登録を目指し、技術向上など野球活動を行う選手。05年に初の育成選手ドラフトが開かれた。支配下選手65人以上の球団のみ最長3年間保有できる。最低年俸230万円、背番号は3桁。戦力外通告を受けた自由契約選手や外国人の採用も可能で、オープン戦や2軍の試合に出場できる。身分を支配下選手に移行すれば1軍出場可能。