金本監督虎投に猛ゲキ「大和は敵。しっかり抑えて」

星野楽天球団副会長(右)と談笑する阪神金本監督(撮影・渦原淳)

 阪神金本監督が投手陣に「ストップ・ザ・大和」指令を出した。前日11月30日、国内FA権を行使していた大和のDeNA移籍が決定。1日、星野氏の殿堂入りを祝う会に参加した金本監督は「チームとしては痛い」としながら、「彼の選んだ道ですから。僕も実際に出た人間ですし」と熟考の上で下した決断を尊重。ただ、虎の投手陣には、目の色を変えて大和を封じろと猛ゲキを飛ばした。

 「もう敵になるわけですから。うちの投手もしっかり抑えてほしいと思うしね」。大和の実力を熟知しているからこそ、DeNAのキーマンと意識。直接対決で大和に打たれれば、相手を乗せてしまうことは間違いない。昨日までの教え子は、明日の敵。DeNAに勝つために、非情に徹して大和封じに挑む覚悟だ。

 投手だけではない。若手野手のお尻もたたいた。「もう大チャンスでしょう」。空位となったポジションを奪い合えとハッパ。遊撃については「まだまだ今から。キャンプを見て。誰と決めるようなレベルには誰もいっていない」と従来通り、白紙を強調した。

 「候補としては北條、植田、ルーキー(ドラフト3位熊谷)もいるし、糸原、上本、西岡、大山…。いないようでいるし、いるようでいない。彼らがどう勝ち取るか」。長い競争が始まる。指揮官がガチンコバトルのゴングを鳴らした。