阪神上本、今季絶望も故障者特例措置でFA権取得へ

18年5月5日、阪神対中日 1回裏阪神無死一塁、上本は二盗を決めるが負傷する

 今季復帰絶望もFA権取得へ-。阪神は15日、上本博紀内野手(31)が大阪府内の病院で「左膝前十字靱帯(じんたい)の再建術」を受け、この日退院したことを発表した。上本は広報を通じて「シーズン中の大事な時期にチームを離れることになり、悔しい思いとチームへの申し訳ない気持ちが強いです。少し時間はかかると思いますが、しっかりリハビリに取り組み、またチームに貢献できるように頑張っていきたいと思います」とコメントした。

 5月5日の中日戦で二盗した際、同箇所を負傷。開幕から20試合出場で打率4割2分2厘と絶好調の状態で、翌6日に出場選手登録を抹消されていた。十字靱帯手術からの実戦復帰は、13年5月のヤクルト雄平で10カ月近く、17年3月の日本ハム谷口は約1年かかっている。上本も今季中の戦列復帰は絶望的となった。

 一方で、国内FA権は初取得できる見込みだ。昨季終了時点でFA権取得のための出場選手登録日数は6年と78日。登録抹消時点でFA権取得まで日数が足りていなかったが、仮に今季中に復帰できなくても故障者特例措置を使えば取得日数をクリアできる。球団幹部は「故障者特例措置が適用されるので、問題なく取得できます」と説明。FA権を行使すれば他球団の注目を浴びる可能性が高いだけに、阪神は全力で慰留に努める。