今年4月に国内フリーエージェント(FA)権を取得したソフトバンク杉内俊哉投手(30)が残留を基本線としていることが22日、分かった。球団は流出を防ぐため、水面下で「生涯ホークス」の要請を継続的に行っている。シーズン終盤に入り本格的な残留交渉を開始。具体的な条件提示などはシーズン終了後とみられるが、このまま残留となる可能性は高い。

 杉内のホークスへの思いは強い。昨年はフロントとの行き違いで契約更改交渉が難航したが、笠井和彦オーナー代行(74)が出馬して収拾した。笠井オーナー代行から「杉内は絶対に他に行かせない」と言われ「素直にうれしかった」と感激していた。今季の残留交渉でも杉内が信頼を寄せる笠井オーナー代行が対応していることがプラスに働いているようだ。

 今年1月のイベントでは小学生の質問に「ホークスで200勝、250勝と達成したい」と思わず宣言した。福岡県出身でプロ入り前からホークスに憧れを持っていた。

 この日は福岡・西戸崎合宿所で練習を行った。リーグ戦の全日程が終了し自らの去就については「本当に何も考えていないよ。何にも。全部が終わってから考える。何にも考えようがない。普通、みんなそうでしょ」と白紙を強調した。初の日本シリーズ進出へ、CSファイナルステージでは第3戦の先発が予定されている。権利行使の有無は不明だが、ポストシーズンを終え、残留が正式に決まる可能性が高い。