西武炭谷銀仁朗捕手(26)が23日、FA宣言した涌井秀章投手(27)に対し、残留をかけたストラックアウト対決を挑んだ。選手プロデュース企画「エキシビション」のイベントとして行われ、試投役に指名された炭谷が、先輩の涌井を対戦相手に指名した。突然の指名だった涌井も快く応じ、かつて、10代バッテリーとして脚光を浴び、バッテリー賞も獲得した2人の対戦が実現した。

 先制“口撃”は、女房役の炭谷だった。「僕が勝ったらFAなしで!」とニヤリと笑って、マウンドに直行。ファンから「頑張って~」と背中を押され、5球全てを枠の中に投げ込んだが、結果は40点だった。真剣な表情で上がった涌井だったが、重圧?

 からか、枠を外す“暴投”も見られ、結果は同じく40点。結局は2人の絆を示すような対戦だった。

 スコアは同じだったが、炭谷判定では自身の勝利に軍配を上げた。「内容的には僕の勝ちでしょう。残ってくれると思います」と決め付けた。炭谷によれば「涌井さんが(何球か)枠を外したので」と説明。残留交渉の成功?

 に満足げだった。ファン感謝イベントのポスターは涌井の顔が小さく扱われ、物寂しさが漂ったが、ファンや選手は涌井へのラブコールを行動で示した。【久保賢吾】