中日がWBC世界一メンバーの獲得に成功した。新外国人選手としてリカルド・ナニタ外野手(33)を獲得することが22日、分かった。今季はメキシカン・リーグなどでプレーした巧打が売りの左の外野手。メジャー経験こそないが、13年WBCでは母国ドミニカ共和国の代表として世界一を経験した。世界の頂点を知るドミニカンが外野の定位置争いに割って入る。

 同国を視察中の森繁和ヘッドコーチ(60)が数年前から目をつけていた逸材がナニタだった。現在、同国のウインターリーグでルナもいる「アギラス」に所属。ここまで主に3番として23試合に出場し、86打数29安打、打率3割3分7厘、12打点、2本塁打と好成績を残している。守備は右翼、左翼が本職だ。

 ルナ以上との声もある。「変化球に強くルナよりもミート力がある」と証言する現地関係者もいるほどで、球団首脳は日本野球に対応できると判断した。中日は21日にカブレラ、パヤノの両腕と来季の契約を更新しないことを発表した。新外国人は投手と外野手をターゲットに、発掘作業を継続する。

 ◆リカルド・ナニタ

 1981年6月12日、ドミニカ共和国サントドミンゴ生まれ。米フロリダ国際大から03年ドラフト14巡目でホワイトソックスと契約。13年WBCドミニカ共和国代表。今季はブルージェイズ3Aとメキシカン・リーグ所属。3Aでの6年間で通算334試合、打率3割2分、35本塁打、194打点。メジャー出場はなし。185センチ、88キロ。左投げ左打ち。