日本ハム近藤健介捕手(21)が来季から、捕手中心で臨むことを明かした。2日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1080万円アップの年俸1800万円(金額は推定)で更改した。今季はシーズン序盤に送球に不安を抱え、主に三塁で出場した。試合を重ね、スローイング難解消の兆しが見られることから、来季は捕手に軸足を置きながら、今季同様に三塁でも出場していく方針が固まった。「しっかり一から技術を付けて、自分のやるべきことをやっていきたい」と再スタートを見据えた。

 秘めていたポテンシャルの高さを発揮する。プロ3年目の今季は5月16日ロッテ戦でプロ初本塁打をマーク。10月11日のオリックスとのCSファーストステージ第1戦では、初の大舞台で2安打2打点とラッキーボーイになった。打撃向上の陰で、守備も安定感がアップ。捕手では7試合出場にとどまったが、ステップアップした手応えはあった。「僕も(捕手を)やりたい気持ちはある。楽しさがある」。貪欲にポジションを狙いにいく。

 正捕手争いに参戦する。筆頭候補の大野、市川の経験あるベテランをはじめ、来季はドラフト2位の清水や同9位の佐藤正ら若手も加わる。今オフは体力づくりをメーンに、栗山監督の指令通りに捕手だけでなく、内野の練習にも取り組む。「試合に出てナンボの世界。いろいろなポジションをできるにこしたことない」。温めていた武器を磨き直し、新たな勝負に挑む。【田中彩友美】