オリックスは5日、米大リーグのアスレチックスからFAとなった中島裕之内野手(32)の獲得を発表。ほっともっと神戸で入団会見が開かれた。契約は3年総額12億円で、背番号は1に決まった。

 3年ぶりの日本球界復帰。押し寄せるプレッシャーを力に変え、オリックスを優勝に導くために移籍を決めた。「正直いろんな期待もあると思う。ここ2、3年は空いてますが、万全の状態でチームに合流したい。オリックスというチームが今、変わってきている。その中で自分が貢献できれば。オリックスには優勝するために来た。少しでも力になれるように頑張りたい」。

 今季2位と惜敗したチームはこのオフ、FA小谷野の獲得など積極補強に動いている。優勝を狙う“本気度”に中島も共感した。西武時代は3度の優勝を経験。09年最多安打などタイトルも獲得した。今度はその経験を、新天地で生かしたいと考えた。

 米国2年目はメジャー昇格できずに終わった。そんな時、日本から複数のオファーが届いた。「メジャーでやりたい気持ちはあった。でも2年間やって、あまり長いこと(米国に)いてもいけない。年もだんだん行くので…。長くやりたいが、いつまでやれるか分からない。ダラダラやってもダメと思った」と悩みを断ち切った。古巣西武は「最初は優先的に考えていた」とし、阪神のラブコールには「感謝してます」と言った。

 9月に骨折した左手首も完治。意を決したからには、全力を尽くすのみだ。「勝つためにはいいところで打たないといけない。打点を多く挙げたい。タイトルにこだわりはないが、何でも貢献したい」。自己最多100打点の更新にも「ハイ、頑張ります!」と力強く言った。【大池和幸】