体内から生まれ変わる。日本ハム吉川光夫投手(26)が年内をメドに人生初の断食を行うことを明かした。9日、札幌市内の室内練習場で自主トレを行い、狙いを明かした。「体の中をきれいにさせて、余分な脂肪とかも落とすことが出来れば」。3~4日間、口にするのはミネラルウオーターのみの予定。デトックス効果に加えて、筋力強化中の肉体への好影響も考慮して挑戦するつもりだ。

 チームで脈々と受け継がれるオフの儀式を継承する。かつては主力選手がシーズン終了後に断食を敢行。ダルビッシュ(現レンジャーズ)や今季限りで引退した坪井氏、鶴岡(現ソフトバンク)らが実践してきた。初挑戦となるが「自分で調べたりしながら、やりたい」。球団トレーナーに聞いたり、インターネットで情報収集しながら、準備を着々と進めている。

 今オフは徹底的に筋力トレーニングに励んでいる。きっかけは「バキになりたい。かっこいいから」。バキとは人気異種格闘技漫画「グラップラー刃牙(バキ)」の主人公・範馬刃牙を指す。同作の大ファン。腹筋が6つに割れるような筋骨隆々の最強キャラに感化された。現在の体重80キロをキープしながら体脂肪率を落とす-。そんな地味な作業も楽しくなるような目標を持って取り組む。「野球に、どうつながるか楽しみ。ここまでは順調」。12年MVP左腕が自らを追い込んで、来季は新たな輝きを放つ。【木下大輔】