世界最大の総合格闘技団体UFCの元ミドル級王者、アンデウソン・シウバ(40=ブラジル)がこのほど、17歳まで競技を続けていたテコンドーで、来年のリオデジャネイロ五輪挑戦を表明した。「やれる自信はある。夢を諦め切れない」と、練習を再開し、年明けに予定される選考会で代表入りを狙う考えだ。

 打撃が持ち味で「ザ・スパイダー(クモ)」の異名を持つシウバは、1月のUFCの試合後のドーピング検査で陽性反応を示し、資格停止処分を受けた。ブラジル・テコンドー連盟は試合出場に支障はないとの立場を示しているが、疑問は拭えず、選手の間にも、異色の挑戦には「(悪い)冗談だ」と冷ややかな声がある。