WBA世界ライトフライ級王者河野公平(34=ワタナベ)が、同級2位亀田興毅(28)とV2戦へ向けて米ラスベガス・キャンプに行く。WBAから対戦指令の一戦が、7月以降に米国開催の見通しとなった。ワタナベジムの渡辺均会長(65)が9日に「米国の可能性が高く、早めの準備で万全を期すことにした」と明らかにした。

 WBAからは3月に指令されたが、両陣営とも対戦には合意し、現在は条件の詰めに入っている。亀田は日本で試合ができない。河野陣営はタイなどアジア他国開催も検討したが、海外興行は未経験のために断念。渡辺会長は「ファイトマネーはそれなりの要求をする」とし、日時と場所は未定ながらも亀田陣営の米国開催を受ける方向だ。

 興行権は譲っても、勝利だけは譲るつもりはない。試合決定に先駆けて、まずは米国キャンプへ行くことにした。河野はアジアで試合観戦や観光の経験はあるが、米国はハワイで走り込みキャンプを張ったことがあるだけ。本土へは1度も行ったことがなく、13~16時間ある時差ボケを実体験することにした。

 河野は「ハワイは大丈夫だったが、1度体験してみないと。気候の違いもある」と話す。14日にラスベガスへ出発し、1週間滞在する。16日にはWBA、WBC世界ミドル級王者ゴロフキンの防衛戦がある。現地のジムで練習だけでなく、試合も観戦して米国での雰囲気も体感し、決戦準備をスタートする。