10月31日の試合を最後に7回目の引退を予定しているプロレスラー大仁田厚(59)が18日、都内で、お笑いコンビ、東京ダイナマイトのハチミツ二郎(42)と、10月7日のプロレスリングAチームの神奈川・鶴見青果市場大会で「ノーロープ有刺鉄線電流爆破&有刺鉄線電流爆破バットデスマッチ」で戦うと発表した。

 2年前から大仁田に対戦要求をし続けてきたハチミツは「20年前にテレビの企画で、大仁田さんの所にターザン山本週刊プロレス元編集長のウンコ付きパンツを持って行くのがあった。自分はついて行っただけなんだけど、大仁田さんが『責任者は誰だ』って激怒して、思わず『俺です』って名乗り出たら、殴る蹴るでボコボコにされた。大仁田厚を一発ぶん殴りたい。邪道なら、この毒を飲んでくれ」。

 大仁田は「OKとは言ってない。今日は、お断りしようかと思ってきた。あれこれ言われているが、俺は死にかけたこともある。大体、ハチミツという名前が甘い! 名前変えろよ、唐辛子二郎だ」と拒否した。

 それでも、長州小力、アントニオ小猪木らとともに、芸人らのプロレス団体、西口プロレスで戦ってきたハチミツは「20年前にターザンのウンコ付きのパンツを被らされて『七福神に似てる』って言われた恨みをはらしたい。私の覚悟を受け止めてください」と懇願。大仁田は「西口プロレスで基本的なことはやってるだろうけど、爆発で俺は20日間危篤状態になったこともある。プロレスが好きなのは分かるけど、危険だ」と、なおも拒否の姿勢。

 ここでハチミツが「1つだけ訂正させてください。西口プロレスでは、基本的なことはやっていません。ただ、私の覚悟だけは本当」と、真面目なのか不真面目なのか分からないことを口走った。大仁田は、スタッフに紙とペンを用意させ、ハチミツに誓約書を要求。ハチミツが「負傷、及び生死にかかわらず自己責任」としたため、母印を押したことで、試合が決定した。

 ハチミツは「3年前にバイクで事故ってからはプロレスの試合はしていない。でも、大仁田が10月で引退するから、今やらないと間に合わないと思った。20年の恨みがあるので、大仁田をぶん投げて、オカヤマン・ラリアットをぶち込みたい。その後は爆死してもいい」。その後の写真撮影で大仁田にビンタを食らわされると、すかさず張り返す気の強さを見せた。

 憤然とした大仁田が退場した後、ハチミツはさらに大仁田を糾弾。「俺のことを『プロレスをなめてる』みたいに言うけど、大仁田は07年にM-1に出たことがある。(プロレスラー)二瓶組長たちと組んで、ドンずべりをしたらしい。あの人こそ、漫才をなめている。その意味でも、もう一発、殴らなきゃ」とほえた。さらに「近頃の芸人は体を張らなくなった。この戦いは『21世紀のお笑いウルトラクイズ』なんだ」と、ダチョウ倶楽部、出川哲朗が体を張りまくったリアクション芸で笑いを取った、日本テレビの伝説的バラエティーを挙げた。さらに「芸人はむちゃと思ってもやらなきゃいけない。マネジャーには止められたけど、自分はCMもないし、好感度も高くないから」と二股不倫疑惑の雨上がり決死隊の宮迫博之を例に挙げてほえた。

 そして、電流爆破対策を聞かれると、真剣な表情で「電池をなめたり、ぬれた手でコンセントを触ったりしたい」と真面目な表情で答えて、取材陣の笑いを誘った。