ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、3階級制覇王者からV2戦への“好アシスト”を受けた。15日(日本時間16日)、同級3位ロブ・ブラント(米国)戦へ、現地で初練習。夕方に訪れたのは、帝拳ジムの同門で同地に住居があるホルヘ・リナレスのプライベートジム。新装したばかりの建物に足を踏み入れると、うれしい驚きが待っていた。

「できたばかりとあって初めてジムに来ましたが、きれいで良いジムというだけでなく、暖房を入れて湿度も高くしておいてくれました」。湿度が低いため汗をかきにくいラスベガスを熟知するリナレスが、練習開始1時間前からジム内の暖房を入れ、湿度も高くキープしてくれていた。17歳でベネズエラから来日し、日本の心をよく知る仲間の“おもてなし”に、「汗もしっかりとかけてとても助かりました」と感謝した。

ボクシングの聖地ラスベガスでは過去に2度の試合経験がある。合宿も度々張ってきたが、「他のラスベガスにあるジムで練習する時は空いている時間だったり、他の選手と重なったりしないようになどいろいろ遠慮する時もある」という。今回はその必要がない、最高の支援態勢が整った。ビッグマッチにつなげるためにも、内容が求められる一戦。「このサポートにぜひ結果で返したいと思いました」と気持ちを高めた。