階級最強を決めるワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)で準決勝進出を決めたWBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が18日、渡米した。

20日(日本時間21日)に米オーランドで開催されるIBF世界同級タイトルマッチとなる王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)-同級3位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)戦の視察のためで、この勝者が来年2月にも予定される準決勝の対戦相手となる。

下馬評では初防衛戦となるロドリゲスが優勢とされている。両者の試合ダイジェスト動画をチェックしている井上は「その動画だけをみればロドリゲスでしたね」と予想。フルラウンドの12回まで試合が続くことを期待し「視察するからには長くみたいですよね。自分の時みたいな試合だと参考にならないので」と苦笑いも浮かべつつ「どちらが上がってきても対戦したら…と考えながらみたいですね」と口にした。同行する所属ジムの大橋秀行会長も「動画を見る限り、ロドリゲスが強いと思います。生で見るのと動画とでは違いますから、しっかり視察したい」と強調した。

7日のWBSS1回戦で同級4位フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)を70秒KO撃破した後、井上は家族で福岡や長崎など九州旅行を楽しんでいたという。減量から解放されたこともあり「焼き肉とラーメンを食べました」とリラックスできた様子。帰国はオーランドからラスベガスを経由する予定で「ベガスで少し時間があるので楽しみたい」とも話していた。