<イノキ・ボンバイエ2014>◇12月31日◇東京・両国国技館◇観衆8550人

 石井慧(28)が、IGF王者ミルコ・クロコップ(40=クロアチア)に2回終了TKOで敗れて王座奪回に失敗した。ドクターストップで敗れた昨年8月の初防衛戦に続いて連敗。リベンジはならなかった。

 1回はクロコップのキックした左足を取り、寝技に持ち込んだが攻め手を欠いた。2回も寝技を仕掛けたが、うまくかわされた。終了間際に左ハイキックや左パンチを浴び、前のめりに倒れた。ゴング後のダウンと判断され救われた形となったが、インターバルの間も立ち上がれずにTKO負け。悔し涙を流した。

 2月に誕生する長男に吉報を届けられず、10月の肋骨(ろっこつ)骨折時に身重で看病してくれた明日香夫人への感謝の勝利ともならなかった。「とにかくもっと強くならないと。次もIGFでとは思うけれど、完全決着なので今は何も考えられない」と肩を落とした。