大相撲の十両大砂嵐が自動車運転で追突事故を起こしたことを受け、日本相撲協会のある東京都墨田区の両国国技館は21日、深夜まで緊迫感に包まれた。

 協会の事情聴取を受けた大砂嵐は涙を浮かべ、報道陣の質問に無言を貫いた。

 八角理事長(元横綱北勝海)ら幹部は初場所8日目の取組終了後も協会に残り、対応を緊急協議。外出先から急きょ国技館へ戻ってくる執行部の親方が相次いだ。

 報道陣への対応は午後11時15分すぎからだった。春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が聴取で把握した事実関係のほか、「今日(21日)、本当に初めて知った」と協会側は報告を一切受けていなかった旨を強調した。

 付き添った大砂嵐の弁護士は運転の事実を否定。「どのように説明すべきか困惑している」などと弁明した。最後に出てきた大嶽親方(元十両大竜)は「師匠としておわび申し上げます」と深々と頭を下げた。