大相撲秋場所の三賞選考委員会が23日、両国国技館内で開かれ、殊勲、敢闘、技能の各賞で、いずれも該当者なしに終わった。三賞制度は1947年(昭22)秋場所から始まったが、史上初めて、該当者なしに終わった。

これまでの最少は、63年春場所(敢闘賞の麒麟児のみ)など1人受賞が12例あった。今場所は横綱、大関陣が好調。14日目終了時点で、横綱が三役以下に敗れたのは稀勢の里が喫した3敗だけ。大関陣の平幕への取りこぼしも3つと、安定した成績を残してきた。

この日の三賞選考委員会では、候補として敢闘賞に小結貴景勝(22=貴乃花)と東前頭13枚目の竜電(27=高田川)、技能賞に西前頭15枚目の嘉風(36=尾車)の名前が挙がったが、いずれも表決で出席者の過半数に満たず、71年の歴史ある制度で初の受賞者なしが決まった。