大相撲の貴乃花親方(46=元横綱)が25日夕方、日本相撲協会に引退届を提出後、都内で引退記者会見を開いた。

貴乃花親方は質疑応答の中で、日本相撲協会理事会で全ての親方は一門に属さなければならないと決定したことで、どこかの一門から救いの声がかからなかったか? と聞かれると「いただいておりました」と認めた。「もし入れるなら、どこかしか考えてなかった」と、どこかの一門に属することは、考えの中に若干、あったことを示唆した。

一方で、協会が理事会で全ての親方は一門に属さなければならないと決定したことについて「協会の理事会で正式に決まったものか、確認できなかった」とも言及。「単に一門に所属するならできたかもしれないが、告発状の事実無根を認めるようにと役員に言われ、どこの一門にも入れていただけないなと(思った)」と複雑な心情をのぞかせた。

質疑応答では、引退を発表した貴乃花親方をいさめる意味合いの、お願いに近い質問も報道陣から飛んだ。貴乃花親方は「告発状が事実無根だと認めなければやっていけないというのは、一部の理事の考え方だと思う。『誤解だ』、『話し合いを』と求められたら応じて欲しい」との声も一部の記者から投げかけられた。貴乃花親方は、その言葉に対し、1度は返答はしなかった。

その後、同様の質問が出ると、貴ノ花親方は「本日、引退届を提出しましたので、現在は差し控えたいと思います」と、親方の一部から救済の声や、話し合いを求める声があったら応じるかどうかの可能性については、言及を避けた。【村上幸将】